OBS Studioで生放送(Live)用の環境をつくってみる

今回は、OBS Studioを使用してYouTubeへ生放送(ライブ)する為の設定をしてみたいと思います。
内容は、「OBS Studioのインストールから基本設定とビデオ録画までをやってみる」からの派生となりますので「OBS Studioの導入」については省略します。

1.生放送(ライブ)配信の基本設定

・「出力」タブを選択して右側の「出力モード」を[詳細]に変更し、「配信」タブを以下のような設定にします。
※この設定は、NVIDIAのグラフィックボード(GTX10XX,RTX20XX,RTX30XX)などが搭載されている事が前提です。
・エンコーダ     :[NVIDIA NVENC H.264(new)]

・上記以外の設定は取りあえず以下のような設定としましたがお好みで構わないと思います。
レート制御      :[CBR]
ビットレート     :8000 Kbps
キーフレームの間隔  :2(TwitchとYouTubeは指定通り「2」秒で設定)
プリセット      :[Quality](Max Qualityもありますが負荷が増えるだけであまり変わらない)
Profile        :[Hight]
□Look-ahead      :オフ(エンコーダーが入力した値に応じて「Bフレーム」を使用する機能です)
☑心理視覚チューニング:オン(画像の乱れやブロッキングを減少させます)
Bフレーム       :2
・「音声」タブを以下のような設定にします。
トラック1 音声ビットレート:[192]


2.BGM・マイク音の設定
BGMやマイク音を流すための設定です。

・PCにマイクを接続する。
・「音声」タブを選択して「デスクトップ音声」が[既定]になっていることを確認します。
・「マイク音声」で使用するマイクを選択します。(筆者の場合は、Realtek(R)Audioにマイクが接続されています )
※「デスクトップ音声」の「既定」は、Windowsの「既定のデバイス」をさしています。また、ここに表示されるマイクの名称は、PC環境によって異なります。


3.詳細設定の設定
・プロセスの優先度    :[高]


4.YouTubeからライブ配信する為のストリームキーを取得
YouTubeでライブ配信する場合、必ずストリームキーを取得する必要があります。(既に取得出来ている方は省略して下さい)

・ブラウザからYouTubeにアクセスしてログインし、右上の「アカウント」アイコンから「YouTube Studio」をクリックします。
※YouTube Studioとは配信を管理する為のツールのようなものです。

・右上の「作成」から「ライブ配信を開始」をクリックします。

・初めての場合は、ライブ配信を有効にする為に色々な確認が求められます。
※今回は、あまり手間がかからないSMSでの使用確認をしました。(尚、電話でも使用確認が取れるようです)

・使用確認が終わり、さあ始めようと思ったら「ライブ配信用のアカウントが有効になるまで24時間程度かかります」とのメッセージで、どうやら指定時間まで待たされるようです。

・ライブ配信のアカウントが有効になったら再度YouTubeにアクセスし、右上の「アカウント」アイコンの「YouTube Studio」をクリックして「ライブ配信を開始」アイコンをクリックします。

・「新しいYouTubeライブ管理画面へようこそ」で「今すぐの[開始]」をクリックし、「配信の方法を選択してください」で「ストリーミングソフトウェアの[選択]」をクリックします。

・「エンコーダ配信」の「配信の編集」が出てきたら必要な情報を入力して[保存]します。

・これで配信用のストリームキーが取得可能となります。(尚、ストリームキーは見えないように表示されています)
※「ストリームキーを選択」が「Default stream key (可変)」になっていることを確認して下さい。

※この後、OBS Studioの配信設定でストリームキーを貼り付け(ペースト)して使用します。
貼り付ける直前に「ストリームキー」の横にある[コピー]をクリックしてください。


5.配信(ライブ)の設定
※YouTubeで取得した「ストリームキー」([コピー]した内容)を[Ctrl]+[V]キーで貼り付けます。
・サービス   :[YouTube - RTMP]
・サーバー   :[Primary YouTube ingest server]
・ストリームキー:YouTubeで取得した「ストリームキー」を貼り付け(ペースト)ます。
全て入力したら[適用]で保存します。


6.視聴者に見せる画面の設定
ゲーム配信するならゲーム画面、雑談配信ならWebカメラの映像・静止画像などです。
「ソース」と書いてある部分の[+]をクリックして任意の項目を選択します。

頻繁に使うキャプチャーは主に4種類です。
ソース名        用途
ウィンドウキャプチャ :ウィンドウ画面を表示させる。
            ゲーム画面を表示させる手段で初めに試すのはコレで頻繁に使います。
ゲームキャプチャ   :PCで起動しているゲーム画面を表示させる。
            PCゲーム表示で使うことが多く、ウィンドウキャプチャで表示されない場合に使います。
映像キャプチャデバイス:キャプチャーボードやWebカメラの画面を表示させて使います。
画面キャプチャ    :PCモニタに写っている画面そのままを表示させる。
            表示されている画面をそのまま映すことになるので、最終手段として使います。

・ソースを作成/選択
キャプチャーソースを選んだら、任意の名前を付けて[OK]をクリックします。
新規作成の場合の名前は自分が分かりやすいものを付けます(面倒であれば出てきた名前そのままでも大丈夫です)
※ウィンドウキャプチャの場合

※ゲームキャプチャの場合

・キャプチャのプロパティを設定
※ウィンドウキャプチャの場合
ウインドウ:配信したいウインドウを指定します。(今回は、Apex Legendsを指定)

※ゲームキャプチャの場合
モード  :[特定のウインドウをキャプチャ](ゲーム画面以外配信しない為に指定)
ウインドウ:配信したいウインドウを指定します。(今回は、Apex Legendsを指定)
上記以外にも細かいオプション指定が可能ですが説明は個々で調べてみて下さい

これでOBS Studioにソースが追加され、生放送(ライブ)の出来る環境が整いました。


7.生放送(ライブ)の開始と終了
・生放送(ライブ)を始める
準備が整ったら、[配信開始]をクリックすことで、生放送(ライブ)が開始されます。

・生放送(ライブ)を停止する
生放送(ライブ)を終える場合は、「配信終了」ボタンをクリックする事で終了します。

慣れない人にとっては、難しい設定が多かったと思いますが、後は設定の使い回しや応用で色々カスタマイズ出来るので頑張ってみて下さい。

注、今回紹介した内容が何かのお役に立てれば幸いですが、あくまでも自己責任の範囲でお願いします。
又、これにより、生じたいかなる損害も負えませんのでご了承ください。

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