ゲーム側の対応が不要なアップスケーラー「NVIDIA Image Scaling」を利用する

画質とフレームレートは常にトレードオフの関係にあり、限られたGPUパワーをどちらに振り分けどのようにバランスをとるかが悩みの種です。
特に、ビデオカードは性能に応じて値段も高額になっていく傾向にある事から簡単に上位GPUへの買い換えが難しく、今ある物でなんとかしたいと考えるのは当然です。
今回は、限りあるGPUパワーを最大限に活かしつつ、フレームレートと画質の両取りを目指す為の方法を紹介したいと思います。

1.現在公開されているアップスケーラー機能
NVIDIAの「DLSS(Deep Learning Super Sampling)」とAMDの「FSR(FidelityFX Super Resolution)」が有名ですが新たなアップスケーラーとして「NVIDIA Image Scaling」を発表されました。

2.「NVIDIA Image Scaling」の動作環境
この機能が利用できるビデオカードはNVIDIAを利用している方のみです。AMDを利用している方は、ご勘弁して下さい。 「NVIDIA Image Scaling」は、GeForce Game Ready Driverの496.70以降とGeForce GTX900シリーズ(Maxwell世代のGTX750/750Tiも含まれる)以降で利用できます。
尚、これから紹介する設定画面では「NVIDIA Image Scaling」をイメージスケーリングとして表記しているようです。

3.「NVIDIA Image Scaling」の特徴
ゲーム側での対応が一切不要で、ドライバーレベルで動作するします。
既存のDLSSやFSRではゲーム側が対応しなければ利用出来ません。

4.「NVIDIA Image Scaling」の設定
ユーザーはNVIDIAコントロールパネルもしくはGeForce Experienceでこの機能を有効にします。

・NVIDIAコントロールパネルの「3D設定の管理」を開くと「イメージスケーリング」という項目があり、ここを[オン]にします。
「鮮鋭化」のスライダーはシャープネス処理の度合いを決定するもので、これを右にずらすと、アップスケール時のボケ感がより目立たなくなります。
慣れないうちは「オーバーレイインジケータ」のチェックも付けておくとよいでしょう。

・GeForce Experienceで歯車のアイコンをクリックし、イメージスケーリングの右にあるスイッチを[オン](緑色)にします。
ここに出ているレンダリング解像度は全ゲームで一括設定するためのもので鮮鋭化スライダーの意味はNVIDIAコントロールパネルのものと同じ意味です。


※ゲームをウィンドウモードで動かす場合は、NVIDIAコントロールパネルでスケーリングされた解像度を選択しよう。
例えば4Kディスプレイ環境でスケーリングされた2560x1440ドットを選択すると、画面の信号は4Kのままだですが、Windows側は2560x1440ドットのつもりで画面を出力します。


このように「NVIDIA Image Scaling」は、ゲーム側の対応が必要ないというのが建前ですが、効果がないゲームもあり、フルスクリーンでも排他的フルスクリーンモードを使わないゲームなどがそれに該当します。
最近だと「DIRT 5」や「Cyberpunk 2077」のように解像度を変えてもディスプレーへの出力信号が変わらないゲームなどでます。
こういったゲームでは「NVIDIA Image Scaling」は動作せず、ドット等倍で表示した時に限りシャープネス処理のみ適用されるようです。

簡単な説明でしたがいかがだったでしょうか?
最近では高画質なゲームが多く作られそれに合わせて機器も高性能化しています。内部ではこう言った技術も使われているのではないかと思います。
特に性能と価格が重要な家庭用ゲーム機ではこのような技術を使い、うまくやっているのだと思うのは筆者だけだろうか?


尚、今回紹介した内容は、必要な方にみ行って下さい。(あくまでも自己責任でお願いします)
又、これにより、生じたいかなる損害も負えませんのでご了承ください。

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