Galaxy Watch 5にSHM(サムスンヘルスモニター)をインストールして心電図と血圧を測定しよう

Samsung Health Monitorは、日本では正規方法で使用する事ができません
自身で適したアプリファイル(apkファイル)を探して手動でインストールする必要があります。

Galaxy Watchとスマートフォン向けのSamsung Health Monitorアプリファイル(apk)を配布しているページありますのでそちらを参考にしてみて下さい。
xda-developers

筆者が使用しているPixel 6 ProとGalaxy Watch 5にインストールしたアプリファイルをそれぞれ紹介します
・スマートフォン向けアプリファイル名は「PHONE」で始まり拡張子が.apkのファイルとなります
「A9.Phone.WearOS.SHM.MOD.1.3.3.002.dante63.apk」
・Galaxy Watch向けアプリファイル名は「WATCH」で始まり拡張子が.apkのファイルとなります
「Watch.SHM.MOD.1.3.2.025.dante63.apk」



※2024/10/12現在ダウンロート可能なアプリファイルです

1.準備作業
adbコマンドを使用して改造されたSamsung Health Monitorアプリをインストールします
尚、コマンド実行環境構築は「ASUS Zenfone3(ZE520KL)にLineageOS16.0(OFFICIAL custom ROM)を導入する」などを参考にしていただければと思います。

adbコマンドツールの配布先
SDK Platform-Tools


・事前にダウンロードしたスマートホン用とGalaxy Watch用のアプリファイルをadbコマンドが実行出来る環境にコピーしておきます(筆者の場合、adbコマンド実行環境がある場所にコピーしました)


・Windowsツールのコマンドプロンプトを使いadbコマンドが使用出来る場所に移動します(筆者の場合、「E:\platform-tools」に移動しました)

e:
cd E:\platform-tools


2.スマートフォン用のSamsung Health Monitorアプリをインストールします

Pixel 6 Proとの通信確認
筆者のPixel 6 Proは、USBケーブルでPCと直接接続していますのでWi-Fi接続などの作業は不要です(元々アプリ開発用として設定してあるので)

・スマートホンとPCの接続を確認します
E:\platform-tools>adb devices
* daemon not running; starting now at tcp:5037
* daemon started successfully
List of devices attached
1A271FDEE0026W device

・スマートフォン用アプリをインストールします
正常にインストールされるとコマンドプロンプトウィンドウに「Success」(成功)と表示されます
E:\platform-tools>adb install -r A9.Phone.WearOS.SHM.MOD.1.3.3.002.dante63.apk
Performing Streamed Install
Success

※adbコマンドインストールオプション
「-s」:接続リストにインストール対象deviceが一つしかないので省略
「-r」:データを保持したまま既存のアプリを再インストール

・スマートフォンとの接続を解除します
E:\platform-tools>adb disconnect


2.Galaxy Watch用のSamsung Health Monitorアプリをインストールします
Galaxy Watch側での準備作業(開発者向けオプションを有効にします)
Galaxy Watchの画面を下から上にスワイプして本体の「設定」を表示します

・「歯車アイコン」をタップします


・「設定」の一番下にある「時計について」をタップします


・「ソフトウェア情報」を開き「ソフトウェアバージョン」を連打すると「開発者向けオプション」が「設定」に表示されます




・「設定」画面に戻り「接続」をタップします


・Bluetoothを「OFF」にしてスマートフォンとのペアリングを解除します
・Wi-Fiを「ON」にします
この時、コマンド操作するPCと同じネットワーク上のWi-Fi機器に接続されている事が前提となります


・「設定」から「開発者向けオプション」にアクセスします


・「ADBデバック」を「オン」にします


・「ワイヤレスのデバッグ」を「オン」にします
この時、接続を保持するために「☑Always allow on this network」にもチェックして「✓Allow」します



・再度「開発者向けオプション」に入り直すと「IPアドレスとポート」の下に[接続IPアドレス:ポート]が表示されます


※尚、[接続IPアドレス:ポート]が表示されない場合は、操作するPCと同じWi-Fiネットワーク機器にGalaxy Watchが接続されているか確認してください

・操作するPCとGalaxy Watchとの通信
「新しいデバイスをペアリング」をタップすると、コードの入力が求められます





・ワイヤレスデバック機能のペア設定情報を使用してペアリングします(Android11で追加されたワイヤレスデバッグ機能で接続)
E:\platform-tools>adb pair 192.168.0.12:37299
Enter pairing code: 432537
Successfully paired to 192.168.0.12:37299 [guid=adb-RFATB0VLY1W-wM118a]

・PCとGalaxy Watchを接続します
接続ポート番号はペアリング時のポート番号ではなく「開発者向けオプション」で表示されているポート番号を指定します
E:\platform-tools>adb connect 192.168.0.12:45801
connected to 192.168.0.12:45801

・Galaxy Watchとの接続確認します
E:\platform-tools>adb devices
List of devices attached
192.168.0.12:45801      device

韓国KT版標準バンドルで不要なアプリを削除していきます
Galaxy Watchの処理能力と容量を節約する為に不要なものは出来る限り削除していきます。

#Samsung Health Monitor(正規版:日本では使用出来ない)
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.samsung.android.shealthmonitor

#Bixby Voice com.samsung.android.bixby.agent
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.samsung.android.bixby.agent
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.samsung.android.bixby.wakeup

#KT 웨어러블 콜
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.kt.watchcfmanager

#Samsung Messages
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.samsung.android.messaging

# ギャラリー(google製を使用するので)
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.samsung.android.gallery.watch

# 世界時計(筆者は使用しない)
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.samsung.android.watch.worldclock

#samsung天気(google製天気アプリを入れるので不要)
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.samsung.android.watch.watchface.weather
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.samsung.android.watch.weather

・Galaxy Watch用アプリをインストールします
正常にインストールされるとコマンドプロンプトウィンドウに「Success」(成功)と表示されます
E:\platform-tools>adb install -r Watch.SHM.MOD.1.3.2.025.dante63.apk
Performing Streamed Install
Success

・アプリをホワイトリストに許可設定します
E:\platform-tools>adb shell dumpsys deviceidle whitelist +com.samsung.android.shealthmonitors
Added: com.samsung.android.shealthmonitors

・アプリの「権限」を確認します
Galaxy Watchの「設定」→「アプリ」→「アプリリスト」から「Samsung health Monitor mod」を探し、「権限」を開いて「センサー」「身体活動」「通知」「付近のデバイス」すべてを「許可」に設定

※adbコマンドインストールオプション
「-s」:接続リストにインストール対象deviceが一つしかないので省略
「-r」:データを保持したまま既存のアプリを再インストール


※これで、Galaxy Watchのアプリドロワーに改造された「Samsung Health Monitor」アプリが表示されるはずです


・Galaxy Watchとの接続を解除します
E:\platform-tools>adb disconnect
disconnected everything


3.Samsung Health Monitorアプリの起動(スマートフォン側)
スマートフォン側の改造された「Samsung Health Monitor」アプリを開くと、使用する為の事前情報の入力と各種使用許可が求められます
指示に従ってこれらの設定して全て終わるとGalaxy Watchに自動的接続され、血圧と心電図のタブが表示されます
実際に測定するには事前にキャリブレーション[校正]が必要になり、指示に従って操作すれば全ての設定作業が完了します





※スマートフォン側の設定をしないでウォッチ側のSamsung Health Monitorアプリを起動すると、「血圧計」「心電図」の2個のボタンが現れますが、どちらを選んでも、スマートフォン側のアプリを開いて初期設定を行うように指示されます




※以上で心電図と血圧を測定する為のSHM(サムスンヘルスモニター)のインストール作業は完了しますが、必ず「[Wi-Fiデバッグ]を「OFF」、[ADBデバッグ]を「OFF」、[開発者モード]を「OFF」、[Wi-Fi]を「OFF」、[Bluetooth]を「ON」の順番で設定を戻しておいて下さい
忘れるとずっとWi-Fi通信状態になってしまいバッテリーの消費が増大します


今回紹介した内容は、筆者が個人的に調べてまとめた内容になりますので、参考程度に見ていただければ幸いです。
失敗した場合、最悪、Galaxy Watchとスマートフォンを初期化しなければならない可能性もありますのであくまで『自己責任』で行ってください。
尚、これにより、生じたいかなる損害も負えませんのでご了承ください。

0 件のコメント:

コメントを投稿